malaboのブログ

チャリとクルマ。その他いろいろ

Lexus RCに試し乗り。上品なクーペをゆったりと楽しむ。

今回はちょっと贅沢なクルマに試し乗り。

 

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LexusのRC。LexusSUVのRXやNXを街で見かけることが多い印象だが、個人的にはこのRCやセダンのLSなどを見かけるとちょっと興奮する。

 

車名のRCは”Radical Coupe”の略だそうな。ちなみに、Lexusの最上級クーペであるLCは、もちろん”Luxuy Coupe”の略であると共に、”Lexus Challenge”の意味もあるらしい。

lexus.jp

今回乗ったモデルは2015年モデル。正式なモデル名でいうとRC 300h F-Sportとなる。その名の通りハイブリッド、F-Sport仕様だ。RCは2014年の発表以後、何度か小変更を加えられているので、現行のモデルとは内外装のデザインと装備が少し異なる。

外装・内装

外装

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外装は人によって好みが分かれるところ。顔つきはどう見ても鋭い。なのでそこそこ威圧感があるというのは否定できないだろう。この点、Lexusのクルマは全車、鋭く威圧感のある顔つきといっていい。個人的には、マイナーチェンジ前のRXの鋭い顔つきがとても好みである。

 

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F Sportグレードなので、スピンドルグリルをはじめ外装パーツがスポーティーなものになっている。フロントのリップや、19インチと大径ながら嫌味のないデザインのホイールなど、Lexusらしいいかにもな高級感を出しつつ、やりすぎていない印象。

 

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お気に入りが塗装の仕上がり。Lexusの塗装に手間と時間が半端なくかかっていることは有名な話だが、実際に見てみるとその出来は素晴らしい。ボディカラーはブラックだが、太陽の下で見ると色に深みがあるのが分かる。映り込みが激しいため、白いシャツを着て撮影している自分の姿がバッチリ見える。笑

 

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個人的に好きなテールライトのデザイン。後ろから見ると一発でLexusと分かるL字の光り方。なんだか後ろに睨みを効かせているようで格好良い。

内装

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内装をチェック。赤いレザーの高級感が素晴らしい。細部に目をやると、操作系のスイッチの装飾や、フルデジタルのコックピットなど、上品な雰囲気が伝わってくる。シートはもちろん電動調整式となっており、乗る人のポジションに合わせて繊細な調整が可能だ。また、シートベンチレーションとヒーターも装備。座り心地は極めて快適。一度乗ったら降りたくなくなるほど。

恒例のペダルチェック。アクセルはオルガン式。ペダル類にはスポーティなアルミの過食があり、どこを見ても妥協のない上品な雰囲気づくりが行き届いている。サイドブレーキが足踏み式だが、真下のフットレストに足が置きづらいということもない。

 

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見た目の質感や触り心地こそ極上といっていいものの、肝心の操作性に関しては今ひとつな印象だった。単純にボタンやスイッチの数が多いため、何か操作をしようとしたとき、手が中を泳ぐ。特にセンターコンソール内のタッチパネル。この扱いにくさにはちょっと笑ってしまうほどだった。

乗り心地・ハンドリング

静粛性と乗り心地

乗り込んでドアを閉めると車内が静寂に包まれる。クーペなのでその構造上、走行中にロードノイズなどが聞こえやすいのは仕方ない。しかし、停車中に限って言えば、車内はとても静かだ。この静粛性は個人的に未体験のもので、この後も、信号待ちで停車するたびに感動していた。プッシュスタートでシステムを起動。ハイブリッドシステムなので、バッテリーが充電されていれば、エンジンはかからない。「エンジンをかける」という表現が廃れていく日は訪れるのだろうか。とはいえ、真夏なのでエアコンを稼働するため、しばらくすればエンジンがかかった。エンジン音はとても静かで、停車中であればその始動に気づくが、普通に道を走っていると気づかないかもしれない。ギアレバーをドライブに入れて走り出す。一直線ではなく、迷路を進むようにジグザグに動くギアレバーは個人的に嫌いである。

走り始めて最初に気になったのが、思ったより車内に入るロードノイズ。停車中の静けさがあれだけあるので、かえって気になるといったところ。先述したとおり、このクルマはクーペ。セダンほど遮音性を考慮した設計ではないため、19インチと大きめのホイール&タイヤが拾うロードノイズが若干、車内に入ってくる。といっても、他のクルマに比べれば明らかに静かで、贅沢すぎる悩みと言っていいだろう。むしろ、Lexusのセダンの静粛性はこれ以上かと想像してしまう。

広い国道からちょっと荒れ目の裏道まで、様々な路面の道を走ってみた。クーペらしく、若干の硬さを感じるしっかりとした乗り心地。高級セダンや腰の高いSUVなどに乗りなれている人からすると、ちょっと硬めだと感じることはあるだろう。ただし乗り心地が悪いかといえばまったくそんなことはなく、先述したとおりクーペらしい、あくまでスポーティな味付けをしっかり施した足回りとボディ剛性を感じることができる。2ドアのクーペというと、ガチガチに足回りを固めたスパルタンな乗り心地を想像してしまう。そこにLexusの上品な世界観をうまくバランスさせた結果が、このRCの乗り心地に表れているのだと思う。

ハンドリング

電動パワステはスポーティというより、いかに楽に運転できるかに重きをおいた味付けになっていると思う。どういうことかというと、この車格に対してハンドリングがちょっと軽すぎる。駐車時や低速時の細かなハンドル操作はしやすいものの、高速走行時の安定感や、コーナリング時の接地感に欠ける印象だった。これはある意味クーペらしくなく、2ドアのスポーティな外観に似つかわしくないといえる。ステアリングそのものは握り心地もよく、しっかりした重厚感もあるので、このクルマを所有する人はそこまで機敏なハンドル操作をしないだろうという考えだろうか?

まとめ

以前からLexusのLSかIS、RCのどれかに乗ってみたいと思っていたが、今回はRCに乗る機会を得られてとても良かった。予想していたほどスポーティな乗り味とは違い、Lexusの世界観を上手に演出した、上品で優雅な時間を体感することができた。若者が維持費でカツカツになりながら乗るスポーツカーなどとは程遠い世界線を走るクルマだ。もしお金に余裕があるなら、こういうクルマをセカンドカーとして所有し、仕事終わりや休日にゆったりとドライブに出かける.....。そんな妄想を膨らませて楽しむことができた。